臓器移植者及び臓器移植待機者を中心として
道内で移植医療への理解を広める活動を行う北海道移植者協議会(北移協)。今回インタビューさせていただいたのは
その北移協で幹事を務める
笹川和宜
さんです。
笹川さんにはまず、北移協の概要についてお聞きしました。
「北海道移植者協議会は、1988年に腎移植手術を受けた経験のある人達の集まり“キドニー会”として設立され、その後現在の名前を正式名称としました。私たちの活動は移植患者が移植後の人生をより有意義に過ごすためのサポートと環境づくり、及び臓器移植医療の推進と臓器提供への理解と普及を主な目的としています。具体的には、患者同士の交流や勉強会を通じた情報交換を行うとともに、腎不全を患う方を対象にした腎移植懇談会も道内各地で開催し、移植手術や移植後の生活など情報提供を行っています。
また、移植はドナーとなってくださる方がいないと成立しない医療ですから、道内各地で開催されているイベント会場や大通公園など人の集まる場所でドナーカード(臓器提供意思表示カード)の配布も行い、移植医療そして臓器提供への理解を広める活動も積極的に行っています。」
このように移植患者のサポートや移植医療に関する啓蒙活動を行う北移協。笹川さんにはさらに、ご本人がこの会に参加した経緯と、今後の活動についてお話いただきました。 「私が北移協に入会したのは1990年のことです。その前年に腎移植手術を受けたのがきっかけでした。私は67年に腎臓を患い、その後21年間その腎臓病と付合っていました。しかし88年には病状が進み透析を受けることになり、そんな私の姿をみて母が腎臓の提供を申し出てくれたのです。母は当時69才。ドナーとなるには高齢ですし、提供手術後の母の身体のことも心配でしたから、私はその申し出を辞退しました。しかし母の『私の腎臓はお前のために提供するんじゃない。私の孫のために提供したいんだ』という言葉を聞き、そこまで考えてくれるのならと提供を受ける決心をしたのです。幸い母は健康で、90才を迎えた今も健在です。私自身は幸運に恵まれ、母の好意のお陰もあり、今元気でいることができますが、多くの腎臓病患者の方は透析を受けながら提供者が現れるのを待つ生活を続けていることを知り、自分でも何か力になれるならばと思い入会したのです。